ハグレ96Fによる涸沼ランカーシーバス攻略/佐藤雅樹
茨城県のフィールドスタッフ佐藤雅樹です。
ここ最近ぐっと気温が下がり、各地シーバスハイシーズン突入の様相です。
今回は茨城県のシーバスフィールドのメッカ涸沼のランカーシーバスをハグレ96Fでキャッチした模様を解説していきます。
10月下旬の涸沼本湖
異様な暑さが残り続けた10月も一気に気温が落ち着き、水の中もシーバスの適水温に近づき、本来ならば毎夜シーバスアングラーで溢れる聖地涸沼ですが…、今年はハイシーズンに入っても涸沼本湖に魚が少ない状況が続き、居着きの個体も少なく、回遊のタイミングをしっかりと捉えなければ魚をキャッチするのも難しい状況が続いています。
魚の回遊を捉えるという事で、私が今回選んだポイントは河川の吐き出しによる堆積した砂のサンドバーが続く水中の岬のような地形のポイント。
岬の先端の奥にブレイクラインが形成されており、その地形を回遊する個体を待ち伏せする状態となります。
先行者の方が先にポイントに入っており、話を聞くと数本いいサイズを上げたとの事。
潮も止まり、もう帰られるとの事でポイントを譲ってもらい釣り開始。と言っても、先行者が魚を抜いたポイント…。
かなりプレッシャーが高いはずなので、まずはルアーを投げずに観察。
風もなくベタ凪の水面には魚のもじりやボイルは皆無。
たまにイナッ子が波紋を出すくらいで、これではトップの選択は無し。
しかし浸かっている自分の足にゴツゴツ当たるイナッコでベイトはかなりの量でいる事を確信。
それではボトムはどうかと、一投だけボトム系のルアーで沖のブレイクラインを舐める様に探るもベイトにかすりもせず。
トップに魚が出きらない状況で、ボトムにベイトが張り付いている訳でも無いと来ると、選択肢は水面直下系のルアー。
ここでハグレ96Fの出番が来ます。
ハグレの最も得意とする0~20cmレンジの水深を探ります。
チョイスしたカラーはオールマットチャート
ベイトの量が多く水面を照らす明かりもほぼ無い涸沼水系ではシーバスからハッキリと存在が分かりやすいマットチャートカラーがかなり有効的です。
水中岬の先端から沖に遠投し、ブレイクラインを通すようにミディアムリトリーブで引っ張り、時折ストップを入れ食わせの間を入れたアクション。
やはり水面直下のレンジにイナッコの群れがあり、ルアーにイナッコが当たる感触が伝わります。
ブレイクラインが近くなり、バイトが出るならココだという所へ差し掛かるが不発…
そのまますぐに回収しようかと思いましたが、場荒れした一級の捕食ポイントで素直に狡猾な涸沼のシーバスが簡単に喰ってくれる訳が無いと頭をよぎる。
「ブレイクラインから出てきて、ルアーを観察しながら捕食のタイミングを見計らっている」と思いながらリトリーブを続け、自身の立ち位置から3m程の所にルアーが迫って来た所でピタッとルアーを止めるとひったくるような強烈なバイト。
強めに設定したドラグを捻り出す強烈なラン。ドラグを緩め沖へ走らせ、落ち着いた所でドラグを絞め一気にゴリ巻きで勝負に出る。
ネットに入れるまでPEラインが鳴る程の強烈なファイトを見せてくれたのは見事な涸沼のランカーシーバス。
無駄にキャストをして場を荒らさない気遣いとルアーチョイス。そして、最後まで気を抜かずに集中していた事でキャッチ出来た格別なシーバスでした。
また、ハグレ96Fの超シャローレンジを引ける特徴が成せる技があってのモノだとも思っています。
一般的なシャローランナーミノーでは涸沼のような超シャローエリアにおいてレンジが入りすぎてしまい、シーバスにルアーを側面からも観察されてしまいます。
その事でスレている個体には見切られてしまう事が多いのですが、水面直下ごく僅かに水に噛んでいるだけのレンジを引ける事により下方からのシルエットだけしかシーバスに見せないようにする事ができ、ルアーと認識させにくいと言う唯一の強みがハグレ96Fにはあります。
ハグレ96Fの0~20cmのレンジと言うのは超シャローな地形でも引けるという面もありますがシーバスが獲物を追い込んで捕食をしやすく、かつシーバスからルアーと見切られづらい水面直下を攻略できるという意味合いもあるのです。
超シャローレンジ攻略にはハグレ96Fをぜひお試しください。