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未踏の水面直下を攻略、利根川シーバス【90オーバーキャッチ】/佐藤雅樹

こんにちは茨城県のフィールドスタッフ佐藤雅樹です。

ハイシーズン真っただ中の利根川シーバス。利根川水系では毎夜良型シーバスのキャッチ報告が聞こえています。

今回はスーパーシャローを攻め落とす、新製品ハグレ96Fによる利根川の90cmオーバーフィッシュキャッチの模様について書いていきます。

釣行時の状況

11月中旬の中潮まわり、下げ止まりからの上げ潮のタイミング。

ここ最近では上げの潮で魚が動き始める事が多く、今回も上げの時合いを狙う。河口堰の開閉と上げの潮がぶつかることによって、強い流れと反転流が発生しているザ・リバーエリアと言ったポイント。

ベイトフィッシュは豊富で、大型のものでは20cmクラスのボラから10cm前後までのイナッコ。さらにはサヨリも交じる混合ベイトパターン。

強い流れの中をベイトフィッシュが流され、反転流との間のヨレに付いたベイトにボイルが起きるという状況でした。

まずは一番目視で多いイナッコ・ボラのパターンに合わせて、通常のシャロー系ミノーで探るも反応なし。

その間も連発してボイルが起きているが、ルアーへの反応がないという事はシーバスが捕食をしたいと思えるレンジ・アクションに合っていないという事。

ルアーを投げずに観察していると、どうやら表層で波紋を立てながら速いスピードで逃げているサヨリの群れが流れの中で追われていて流れの中でも捕食されている場面を発見。

サヨリパターンへの変更

これだけ大量のベイトがいるが、シーバスはサヨリに依存しているのでは。と思いサヨリパターンに切り替える事に。

サヨリパターンという事で、ジャッカルシーバスルアーでは「ヒエイ」と言うバチ抜けに特化した細身のルアーがありサヨリパターンにも特に効くのですが、強すぎる流れの中ではほぼルアーの存在感が消えてしまうので、今回は強い流れの中でも水をかませて動かしやすく、かつ表層をしっかりと引いて使えるハグレ96Fをチョイス。

ヒエイ

選択したカラーは「レッドヘッド」

サヨリパターンであれば定番はレンズホロ系のカラーなので「イナッコ」でもよかったのですが、当日は月明かりが強かったのでルアーのシルエットを極力抑えながらホログラムでアピールできるレッドヘッドカラーを選択。

このハグレ96Fのレッドヘッドですが、レッドヘッド部分とベリー・バックがクリアになっており、他社のレッドヘッドカラーにはあまり無い明かりを透過する仕様となっています。

側面のホログラムのフラッシングだけで見ればシルエットは細身なサヨリそのもの。

そして特筆すべきはやはり超シャローレンジを引ききれる強み。サヨリの遊泳レンジは水面直下0~10cm程の超シャローレンジ。

そのレンジ感をしっかりアクションしながら引いて使う事ができ、強い流れの中でもしっかりと水を掴んでアクションするリップ構造。

今の状況にはまさにこれしか無いと言ったルアー。まずは、流れの上流にキャストし下流へとゆっくり目に流し込んでいく。が、これには反応なし。

通したポイントでは相変わらず超ド級のシーバスのボイル。

ただ流し込むだけではスイッチが入らないようで、次は流れの中を逃げる位のスピード域で流れを横切るように巻いてくると流れの一番強い流心付近で、

ゴバァッ!!

と激しい水柱と共に引きずり込まれるロッド。

何かおかしい…シーバスにしては引きすぎる…。流れに乗り全く止まらない魚と、悲鳴を上げるドラグ。

しばらく走った所で流心から抜け、遠くで見せた圧巻のエラ洗い。疑いが確信に変わる瞬間です。

それは紛れもなく鱸・シーバス。そしてとてつもない程デカい。

心臓の鼓動が一気に鳴りだし、震える体。 バラせない、今後いつ会えるかわからない巨大な魚。

いつも強気なファイトの私が、ドラグを緩め慎重にファイトせざるを得ないサイズ。空気を吸い観念し寄って来た所をグリップでキャッチ。

歓喜の瞬間。

巨大な顔面の90cmオーバーの利根川モンスターシーバス。ただデカいと言うだけでなく、背中の盛り上がり、体幅の太さ。

そして激流の中でベイトを喰っていた強いシーバス。どおりで走るわけです。

計測した所95cmのスーパーランカーサイズ、私のレコードサイズを更新する魚でした。

まだ誰も攻め切る事の出来ていない、未踏の超表層レンジ。ハグレ96Fを使うと、こんな魚に出会う事が出来るかもしれませんよ。