COLUMN
コラム

ミディア88 ボスアメ現る

 河口でアメマスを狙う道民アングラーは4月中旬を過ぎるとルアーをサイズダウンさせるのが基本であり、フライフィッシャーもスカットからミノーに替えゆっくりとリトリーブをしている。それは、上流からの降海が進み河口に群れている鮭稚魚を捕食しているアメマスを狙っているからである。
 ただ、ミノーを多用するアングラーは使用タックルに少々頭を抱える傾向にある。鮭稚魚は平均4cm程度と小さくミノーだと5cm・2~3gと軽量な物となってしまう為、7ft+10lbだと50cm以上のアメマスに対して充分対応できるがルアーに対し過剰なタックルになり広大な河口にクロスキャストしても川幅の1/10程の飛距離になってしまい、チャンスを半減してしまう原因になってしまう。

それに対し、6ft+4lbだと50cm以上のアメマスに対し少々厄介で、フッキングした後ドラグが鳴りっぱなしで走られた後高価なルアーごとブレイク…もしばしば。

しかし、キャスティングはロットにきちんとルアーを乗せて投げられる為そこそこの飛距離を得ることが出来る。飛距離orパワーのジレンマに悩まされるのである。

 私も何年か前はいろいろなタックルを使用し試していたが、ある光景を目にした時もう1つの考え方が浮かんだ。

それは岸際を群れて泳いでいる鮭稚魚を追い回している10cm程度のウグイである。10cm程度のものであればアメマスの50cm以上のものだと充分捕食対象と考えられる。10cm程のミノーを使用すれば小さいアメマスを避けることができる為、バイト数は少なくなるがポイントにプレッシャーを掛けずに大きい物だけを狙うことができる。

そして北海道では通年禁漁ではあるが、あの魚に出会う機会も増えるのである。

アメマス → ウグイ → 鮭稚魚

 15日正午過ぎ、私のロットを引き込むようなバイト!50cmのアメマスを取り込んでもびくともしないタックルであったがどうも様子がおかしい。ロットはを描き弧を描きドラグを断続的に鳴らしている。「ボスアメだ…」私はラインテンションを感じながら慎重に寄せていく…「デカッ!」しばらく走り回った後私のやり取りを見ていたアングラーにネットを入れてもらいランディング。採寸してみると自己記録より6cm上回ったジャスト80cm!ミディア88がスモールミノーに見える。

釣果は2時間程度で40cm-1尾、50cm-7尾、80cm-1尾、すべてミディア88F金ヤマメでの釣果であり、中層を泳いでいるミディア88のメリハリあるアクションが鮭稚魚を追い回す小魚をリアルに表現していたことが釣果を生んだと考える。ミディア88恐るべし!