COLUMN
コラム

早春の渓流にて、イワナと戯れる

みなさん、こんにちは。馬場啓輔です。
今回は長野県最南部の天竜川水系の遠山川の某支流にて釣行してきましたので、その時の釣行の模様をお伝えいたします。
手つかずの自然が多く残るこの地での魚との出会いをぜひご覧ください。

4月 天竜川水系 遠山川某支流

桜咲く遠山峡へ行って参りました。
「日本のチロル」こと下栗の里があることで有名なこの地域。

(写真中央付近の山に見える集落が下栗の里。「にほんの里100選」に選ばれるのも納得の絶景です。)

今回は左の谷を行く遠山川を遡行しました。

AM4:30頃。薄ら明るくなり始めたタイミングで登山道へ。

登山道といえど、ここは世界有数の地殻変動帯である南アルプスの麓。

道なき道を進むこと2時間、段々と良い淵が増えてきたので釣りを開始。

今回使ったタックルは以下の組み合わせ。
タックル
ロッド:Tコネクションストリーム56UL
リール:22ステラc2500sxg
Line:PE0.5号+フロロカーボン6lb

川を見ると雪解け水が一旦落ち着き渇水気味な様子。

最初はトリコロール53HWからスタートするも、一向にチェイスはなし。
水温を測ると7度。魚自体はいるが、まだ冬から目醒めた直後で積極的に餌を追えないと想定し、レンジを入れてより魚に近いところでアピールさせ、リアクションバイトを誘う戦略で攻めてみます。

ルアーはトリコロール流芯53HW(パラレルチャート)。

懐のある流れの真ん中にある大岩の裏で反転させ、軽くトゥイッチすると岩陰から飛び出してきたオレンジ色の魚体。

今年1本目の尺物のイワナでした。

薄ら残る白い斑点は、何十年も前に一度だけ放流されたとされるニッコウの血が混じっているからでしょうか。

長い冬を越し目醒めたばかりの固体は黒々としていてこれまたカッコいい。

その後も水深のあるところではポツポツと反応が得られます。

太くて綺麗な個体が尺物混じりで釣れ続きます。

上の魚は画面中央下の水中に没している白い岩同士の隙間から出てきました。

急な流れが一旦落ち着く、規模の大きい淵の中程〜下流側に大型の個体が溜まっている印象でした。季節の進行と共に背に入ったり落ち込みに入ったりするのだろうと思います。

この日はトリコロール流芯55HWのパラレルチャートが絶好調。

視認性が高く、丁寧にコースを通すことができつつも、ハイアピール過ぎないカラーであるため、活性が低い魚も口を使ってくれる、とても使いやすいカラーです。

遡行を続けると魚止めの堰堤が目前に現れました。

ひとしきりミノーで攻めたあとはバイブレーションを投入。
滝にように急深になっているポイントではトリコロールバイブ50が威力を発揮する場面です。

しっかりとボトムを取ってあげて短い移動距離でリフト&フォールを繰り返すとゴンっと重みが乗った良いバイトが出てきます。

サイズは小さいものの、面白いように釣れ続くため、しばしここで遊び続けます。

投げて、ボトムを感じながらチョンチョンと誘うのがコツです。

 

最後は敢えて行きでスルーした一等地へ向かいます。

大岩の奥までルアーを流し込み、反転させながら1トゥイッチで狙い通りのヒット。

この日最大の33cmのイワナでした。


今回は早春の源流釣行。
低水温ではあったものの、ルアーを目の前まで送り込んであげることでたくさんの魚と出会うことができました。

この先一雨ごとに魚は動き、成長していくはず。

その時は、今回とはまた違う出会いが待っているでしょうか。

次回が楽しみです。