COLUMN
コラム

「フリックカーリー7,8″の使い方」

みなさまこんにちはプロスタッフの平村です。
今回はフリックカーリーのロングサイズが完成しましたので、その使い方や特徴について触れていきます。
まず、レギュラーサイズとなるフリックカーリー4,8″は、すでに全国的に釣れない時の切り札的ルアーとして好評を博しておりますが、この7,8″も「バイトの多いカーリーテール」という路線を維持しております。

【特徴】
「ピッチの細かいカーリーを実現する小径カーブ」
スレバスに効くハイピッチアクション=図①

ロングカーリーでバイトを多くする為に、カーリーの曲がりの径を小さくすることでカーリーの動きのピッチを早くしました。径を大きくしてカーリーの幅を広げるとユラユラと大きく波動を出す反面、シンカーサイズを重くしないとカーリーが反応しません。大きなカーリーで落すというのは、波動が強くてプレッシャーの弱い釣場では有効ですが、日曜日の午後のようにプレッシャーの掛かった場面では使いにくくなります。
そのため、フリックカーリー7,8″はプレッシャーの高い場面でも釣れるようにする為、曲がり径を小さくして、弱くて細かいハイピッチアクションを目指しました。これによりスレバスに効くワームとなりました。
「細身のテールで軽量シンカーにも反応」
ノーシンカー状態でもテールが動く=図②

テール幅にも今回は拘っています。ロングカーリーのテールは前述のカーブ径と共に、幅と厚みが大きなキモとなります。テールの厚みを厚くして幅を広げるとテールの水押しが強くなる反面、シンカーを重くしないと動かなくなり、シンカーを固定しないフリーテキサスリグでフリーフォールさせた時にテールが動かないという事になります。
そのため、テールの幅を狭くして細かいピッチと共に軽いシンカーでも動きやすく設定。さらに厚みも極限まで薄くしてはアピールが無くなるので、ノーシンカーでも動きながらもアピールを損なわないギリギリの厚みに設定しています。これにより、テキサスリグなどでシンカーに引っ張られていないノーシンカー状態でもカーリーテールが動くロングカーリーとなりました。
「フリックボディ採用」
2段のボディでフッキング効率が向上=図③

フリックの名称を採用しているように、ボディは2段にくびれたボディとなっています。今回はルアーの特性上、曲がりは少ないですが、2段にくびれている事でバスがバイトしてきた時にワームが折れ曲がるようにバスの口に入るのでフッキング効率が向上しています。
またシェイク時にもくびれがあるので、前と後ろが別々のアクションをしやすくテキサスリグやダウンショットだけでなく、ネコリグでも非常に反応が良くなっています。
オフセットフックのセット時もボディ前方を太くしていますので、フックをセットしやすくなっており、細身でありながらワームの切れを最小限にとどめています。
【使い方】
私のオススメする使い方は、オーソドックスなテキサスリグ、ヘビーダウンショット、ネコリグです。他にもキャロライナリグ、リーダーレスダウンショットなどへの応用も出来そうですが、今回は前の3つのリグについて解説していきます。
テキサスリグ
縦方向のフォーリングで誘う=図④


テキサスリグはシンカーを固定しないフリーテキサスで3.5g~7gぐらいがベストで、特に5gテキサスとの相性が抜群です。フリーテキサスにすることで、縦方法にバーティカルフォールした後に、シンカーの着底後にワームだけがノーシンカー状態でフォールします。
フリックカーリー7,8″でもっともバイトが多いのが、このタイミングです。シンカーだけ着底してワームが後からフォールする状態をいかに作るかがアングラーに求められます。
コツとしてはキャスト後に完全にフリーフォールさせる事と、シンカーが着底後にワームが落ちるまでの時間待つことです。ロッドに伝わる感覚としてはシンカーのフォールだけなので、シンカーがボトムに着いてからのステイ時間を長くする事です。
バイトがあったら、長いボディなのでテールだけを喰っている事も多いので、少しソフトなティップのMクラスのロッドで違和感を与えること無く、ラインを張らず緩めずの状態でシェイクして十分に食わせてから巻き合わせしましょう。ラインは12lbから16lbクラスのフロロカーボンラインとなります。
狙う場所は、縦方法に落ちるという特性を生かせる浚渫のブレイク、岩盤、漁礁、エビモパッチなどのエリア。フリーフォールの後のステイ時間が長いので、ピンスポットなど比較的狭いエリアで使うことをオススメします。
ヘビーダウンショット
横方向のスイミングで誘う=図⑤


ヘビーダウンショットでは7g~10gがベストです。テキサスがセット後に縦方法にフォールするのに対して、ヘビーダウンショットでは横方向にスイミングします。
ですから、使い方はウィードのエッジなどの広いエリアでシンカーをボトムに触れさせながらスイミングしていきます。
このときはウィードにシンカーを当ててステイさせたり、ほぐして外した後にフォールさせたりするアクションも有効です。
狙う場所は琵琶湖南湖のウィードエリアなら7g~10gでMもしくはMLクラスのロッドで、12lbから16lbのフロロカーボンラインでウィードのエッジ部分を流していく釣りが効果的でしょう。縦方向に誘うテキサスリグに比べて広い範囲が探れるのが特徴です。
ネコリグ
ピンスポットで誘う=図⑥


ネコリグでは1.8g~3.5gがベストです。ネコリグではピンスポットを狙うのですが、フリックボディを利用してヘコヘコとシェイクしたときの動きと共に、フォーリングで誘うことが可能です。
ロッドはベイトフィネスなどでMLもしくはLクラスに8lbから14lbのフロロカーボンライン。フックは太軸のワッキー用のマス針ガード付となります。
アクションは最初はフリーフォールでまっすぐに落として着底後のバイトを狙い、バイトが無ければシェイクして誘うことになります。
狙う場所は、浚渫のブレイクのピンスポット、岩、漁礁、沈船など狭いスポットとなってきます。
【まとめ】



「日曜日の午後に使えるワーム」というのが私のワーム作りのコンセプト、今回のフリックカーリー7,8″(ロング)もその路線を維持するために、テールの動きをスレバスが反応するように設定しています。
フリックカーリー4.8″でサイズアップがしたい時、アピールがもう少し欲しい場面、オフセットフックで攻めたい場面などで多用してもらえれば、バイトの多いカーリーとして4.8″同様に使ってもらえればと思います。