COLUMN
コラム

霞ヶ浦水系におけるマエコンJrの出しどころ/藤田夏輝

皆さんこんにちは。プロスタッフの藤田夏輝です。

11月に入り、朝晩の冷え込みが厳しくなりましたね。

そんな晩秋と言えるような気候の中、MLF JAPANクラシックでの戦い方の1つとして選んだのがマエコンJrでした。

優勝しか意味がないクラシックということで、大型のベイトを捕食するビッグバスに照準を絞り、練習から毎日ビッグバスを仕留めることができた使い方をご紹介します。

動画はこちらから
https://www.instagram.com/reel/DQ6YNCPE18V/?utm_source=ig_web_copy_link&igsh=NTc4MTIwNjQ2YQ==

マエコンとブラストボーンの違い

これって皆さんが1番わかりにくいことなんじゃないかなと思い、初めに書かせていただきます。

正直な話、大雑把にくくるとどちらも同じような首振り系のビッグベイトです。

『じゃあどっちでもいいじゃん。』と言われればそれまでなのですが、僕自身が大きく差が出ると感じていることは”アピールの仕方”です。

ブラストボーンは約5年前に発売されたジャッカル初の首振り系ビッグベイトですが、このルアーの特徴はフラットサイドであること。

連続トゥイッチでちょんちょんすると、左右に首を振るときにヒラを打つ動きが出づらく、弱めの動きでヒラを打たせない首振りアクションで誘うことができるルアーです。

一方マエコンはボディーも比べて少し丸みを帯びていて、リップに掛かる抵抗も強め。

ゆえに左右に首を振ると同時に、斜め下に突き刺さるようなアクションが出ます。

さらにはMONO Flex Joint System -モノフレックスジョイントシステムにより、ボディーの前後で別々の動きが出せる特殊なルアーなのです。

要はブラストボーンは弱く誘えて、マエコンは強くアピールできるということで、サイズの使い分けは捕食しているであろうベイトのサイズ感や濁り具合で選べば良いと思います。

それを考えると厳寒期、ましてや大会期間中の超ハイプレッシャーの中、どうしてマエコンJrを選んだのかを記しておきます。

圧倒的ビックベイトだった現実

今回メインにしたのは霞ヶ浦に繋がる小さな流入河川です。

というのも、小さく狭い流入河川は風や波を比較的凌げることから、低水温期にうってつけでありベイトも豊富なことから選んでいました。

最初は毎年この釣りで馬場プロが釣っているので試しに行った感じです。

エリアが小さく浅いことでブラストボーンが優勢と考えましたが、まだ水温は14度前後あり、厳寒期ではないためバスが動きやすい状態と判断し、マエコンで強くアピールさせて一発で突進させる。そんなイメージで使っていました。

すると開始早々にマエコンJrに一発。

さらに流していくともう一発と、明らかにハマっている感じを受けました。

なんでだろう?

よく考えると、ボラなどの大型のベイトフィッシュは確認できるが、エビが活発ではなかったこと。

これは非常に重要だと感じていることなのですが、冷え込んだ朝や寒い雨の日など、バスがギュッとしているタイミングで最も反応するし釣れる。

エビが沈黙し、ベイトフィッシュがターゲットになるタイミングだと感じています。

結果3日間バッチリハマって、マエコンJrだけで魚をキャッチできていました。

これはへたに時間を掛けてライトリグで攻めるより、一発で突進させやすいビッグベイトの方が優勢といったところかと思います。

時差式ロールアクション

これはマエコンに採用された【MONO Flex Joint System -モノフレックスジョイントシステム】の恩恵なのですが、このシステムを簡単に説明すると、前後のボディーを繋ぐジョイント部にスイベルを採用した、全く新しいジョイントシステムです。

前方ボディの自由度が高まることでアクションレスポンスが上がり、後方ボディが遅れてアクションするという時差式ロールアクションを発生させるのです。

これがブラストボーンとの決定的な違いで、後方ボディーが遅れてアクションすることにより、前方ボディーが斜め下に突き刺さるアクションに遅れてついてくる後方ボディーの動きがなんとも艶めかしく、バイトを誘発するキッカケになっていると感じます。

いわばバスにとってイレギュラーが起きるルアーだからこそ、スレたビッグバスをも反応させるのだと感じています。

また、後方ボディーがグルグルと回転できるので、リアフック一本掛かりでもバラシリスクが減るし、突進バイトにもボディー自体がフレキシブルに動いて絡めとってくれるのも好きな理由です。

タックルセッティングについて

基本的にマエコンJrの場合、ロッドはRVⅡ-C68MHにレッドスプール16lbぐらいがベストなのですが、今回はラインメンディングのしやすさからRVⅡ-C73Hにレッドスプール20lbという強めのタックルで使っていました。

そうすることにより、ストラクチャーにラインを擦りながらアクションを続けても安心、何より動きのキレが上がるので20lbといった感じです。

フックも突進してきたバスを大きいアプローチアングルで深く刺すことができるJACKALL TREBLE Type:Rの4番を装着。

全てのバランスが大切ですので、是非参考にしてみてください。

【タックル】

  • ロッド:RVⅡ-C73H
  • リール:エクストラハイギヤ
  • ライン:RED SPOOL 20lb
  • ルアー:マエコンJr(2024 LIMITED マジックボーン)
  • フック:ジャッカルトレブルType R 4

低水温期はビッグバスへの近道です。

霞ヶ浦水系のみならず、大型ベイトが生息している場所でマエコンシリーズを投入してみてください。