第三のワイヤーベイト、ガーグルのアドバンテージを分析する
いわゆるワイヤーベイトと呼ばれるスピナーベイトやバズベイトといえば、水生植物や倒木などのカバー周りからオープンウォーターまで、様々な状況をカバーできる高い汎用性とビッグバスに効果を発揮するルアーとして高い実績を誇ります。そんなワイヤーベイトは必要な機能を兼ね備えた完成度の高さから、大同小異はあるものの基本設計は何十年も変わらないのはご存知のとおり。それほどまでに完成されたルアーと言えるでしょう。
そんなワイヤーベイトに一石を投じるジャッカルの新たな提案として2020年の新製品として発表された”GARGLE/ガーグル”は、独創的な設計によってこれまでのウィークポイントを克服した第三のワイヤーベイトです。
今回は、その特徴を掘り下げてご紹介しましょう。
ワイヤーベイトにとって遠投性能は絶対的なアドバンテージだ
ワイヤーベイトの中でも特にバズベイトにおいて、空気抵抗によるキャストトラブルは大きな問題でした。横風によるズレや向かい風での失速によるバックラッシュは、テンポよく撃ち続ける巻物ゲームにおいて苦痛ともいえるストレスです。
ガーグルがよりスムースかつストレスなくキャストできる秘密が可動式アッパーアームの”フリースイングアーム構造”です。これはスイベルとアッパーアーム(ブレードをつなぐ上部ワイヤー)が可動式になっていることでブレードの位置が変わり、空気抵抗を軽減することで飛距離の向上に繋がります。
ブレードが可動するだけでここまでキャストが変わるのか?と驚いていただけることでしょう。
トルクフルな波動とポロポロサウンドの秘密
ガーグルの最大の特徴であるブレードは、これまでのスピナーベイトともバズベイトとも異なる設計です。シングルブレード(片羽根)に大きな弧を描いたカーブをもつオフセット形状で、偏よることで回転とともに明確でトルクフルな波動を発生させます。また、カーブ部で空気をはらんで”ポロポロ”と軽快なサウンドが生まれダブルでアピールします。
水面直下で捕食スイッチをONにするガーグリング
第三のワイヤーベイトであるガーグルは水面から水中まで様々な使用方法が可能ですが、水面を水しぶきとポコポコサウンドを発しながら泳いでくるバズベイト的な使い方のフォローとして試していただきたいのが水面直下を泳ぎながら引き波を立てるガーグリングと呼ばれるテクニックです。
これはガーグルの名称の由来にもなったテクニックですが、ほんの数センチだけ泳層を下げることでバスの反応が変わることも少なくありません。水面直下をリトリーブし、ルアーの後ろにモワモワとした引き波を水面に残すスピードで巻くことで、水面まで追い詰められて逃げるベイトフィッシュをイメージさせてバイトを誘発します。
この夏は、ガーグルでのエキサイティングな巻物ゲームがフィールドとアングラーを熱くさせることでしょう。