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ファイボスが釣れる理由(ワケ)。3人の凄腕が語るその秘密とは?

ジャッカルのソフトベイトラインナップにおいて、アングラーのホームグラウンドやスタイルの違いに関わらず、皆が常備ラインナップしているアイテムが存在します。

お馴染みのフリックシェイクを始め、シザーコームやウォブリングと共に、カバー狙いの必須アイテムとして愛用されているのがファイボスシリーズです。

扁平ボディに厚みのある手脚パーツがセットされたもので、一口サイズの3インチから、ミディアムサイズの3.8インチ、ボリューム感のある4.8インチがラインナップされたクリーチャー系ソフトベイト。

ファイボスの効果を紐解くために、今回はジャッカルチームの中から3名のプロに、ファイボスシリーズにまつわる4つの質問を投げかけてみました。

 

ファイボスにまつわる4つの質問

Q.1 ファイボスはなぜ釣れるのか?あなたの考えるキモを教えてください。

Q.2ファイボスが効果的なシチュエーションは?

Q.3 メインの使い方

Q.4 多用するカラーを3色は?

回答してくれたのはジャッカルチームの中でも豊富な経験を持つ凄腕のベテランアングラーです。

Case-1:西村嘉高/ナチュラルレイク(天然湖)

まず最初にファイボスシリーズについて語ってもらったのは、生みの親としてプロデュースした西村嘉高プロです。

ファイボスの歴史を紐解くと、西村プロがジャッカルチームに加入すると同時に開発がスタートしました。

アイデアからすぐに試作に取り掛かり、関東の西村プロと琵琶湖の開発チームによる試作とテストのキャッチボールを繰り返しました。

ちなみに、上の2枚の画像は開発初期にフィッシングショー会場でミーティングをしている時の様子ですが、手書きのイラストと完成したファイボスを今見比べてみても寸分違わぬフォルムです。当初から西村プロの頭の中では豊富な経験から完成図はイメージされていた証と言えるでしょう。

 

Q.1 ファイボスはなぜ釣れるのか?あなたの考えるキモを教えてください。

様々なリグでシンカーを背負っても水中でシンクロするようにスライドフォールすることと、水押し、着底後の倒れ込みでアピールすること。

Q.2ファイボスが効果的なシチュエーションは?

霞水系ではアシが残るシャロー前のゴロタ石。 杭などの縦ストに浮いたバスを追尾させて食わせる。

 

Q.3 メインの使い方

基本はどんな使い方でもOKだが、最近多用するのはリーダーレスダウンショットリグやフリーリグ。フォールから着底直後の姿勢やアクションを活かせるのが良い。

 

Q.4 多用するカラー3色は?

砂ザリ

ザリガニ

コーラブルー/ライトコーラ

 

西村プロが開発時から重視したのはスライドフォール。ファイボスは扁平ボディ本体と左右2対のパドルテールをあわせると5つのパドルの組み合わせから出来ています。これはスライドしながらフォールするするために抵抗を生み出すことと、厚みのあるパドルが着底後に倒れ込む時に生まれるトルクのある水押しを狙った設計によるものです。

リーダーレスダウンショットとフリーリグの使い分けは、バスが中層に浮いていたり、底から上方向を意識している状況ではフリーリグを。ボトム付近を強く意識している場合はリーダーレスダウンショットリグというのが西村プロの使い分けです。

 

Case-2:川島勉 for リザーバー(人造湖)

続いての回答は川島勉プロ。房総半島のスーパーロコとしてお馴染みの川島プロもファイボスをヘビーローテーションする一人です。

 

Q.1 ファイボスはなぜ釣れるのか?あなたの考えるキモを教えてください。

パーツの動きと生命感が効いていると思います。

Q.2ファイボスが効果的なシチュエーションは?

カバー周りは実績大。リグに合わせてカバーの外側から奥までカバーします。

 

Q.3 メインの使い方

リーダーレスダウンショットリグでのシェイクやズル引き。魚が浮いている場合はウェイテッドフックをセットしたフォーリング。狙いに合わせて使い分けます。

 

Q.4 多用するカラー3色は?

ザリガニ

コーラブルー/ライトコーラ

ステインシュリンプ

川島プロといえばユニークなトップウォータープラグからシザーコームのようなノーフィッシュ逃れの最後の一手の様な必釣ルアーまでアイデアの振り幅が非常に広いことでも知られていますが、釣りのスタイルはジャッカルチームの中でも王道をゆく基本をしっかりおさえたスタイルのアングラーです。そんな川島プロが絶大な信頼を寄せるファイボスはマストアイテムだと語ります。

Case-3:小野俊郎 for トーナメント

最後にファイボスを語ってもらうのは小野俊郎プロ。全国各地のフィールドをトーナメントで転戦する小野プロにとってファイボスシリーズはタックルボックスから外せない超一軍ルアーと断言します。

 

Q.1 ファイボスはなぜ釣れるのか?あなたの考えるキモを教えてください。

各サイズとも全長のわりにバルキーなボリューム感がありアピール力が強い。理屈ではなくバスの本能に訴えかける何かを持っていると思う。

 

Q.2ファイボスが効果的なシチュエーションは?

水色が少し濁ったステインから、透明度の低いマッディウォーターではアピール力の強さによる抜群の効果を発揮する。もちろんクリアウォーターでもOKなので、サイズやカラーを使い分けることでどこでも釣れる存在。

Q.3 メインの使い方

多用するのはテキサスリグやフリーリグ。3/16〜3/8ozのシンカーを状況に合わせてセレクト。ズル引きが良いときとフォールにバイトが集中する時があるので、それに合わせてバスのポジションを絞り込んでいく。裏技としてはラバージグのトレーラー。両方のボリューム感でかなりのアピール力を発揮する。

 

タックルはポイズングロリアス1611MH + メタニウムHG LEFT + レッドスプール14〜20lb(フロロ)で組み合わせる。

 

Q.4 多用するカラー3色は?

砂ザリ

グリパンゴビー

グリパン/チャート。

透明度の高い状況ではシナモン系(砂ザリ)で、濁りが強いときはグリパン/チャート。グリパンゴビーやグリーンパンプキンペッパーはどこでも使える中間色。

 

トーナメントにおいて小野プロのボートにはファイボスがセットされたロッドが早春から初冬までいつでもスタンバイされています。フィールドを選ばないマストアイテムとして愛用されています。

3人の凄腕アングラーの共通した意見は、ファイボスのもつ存在感とパーツから生まれるアピール力が大きなアドバンテージをもっているということで、バスの状況に合わせてリグを使い分けることで対応できる汎用性の広さを誇るソフトベイトだと言えるでしょう。

ぜひ皆さんのタックルボックスにもファイボスをお忘れなく!。