COLUMN
コラム

9月の渓流ラストスパートに向けて、、、

皆さん、こんにちは。ストリームフィールドスタッフ富山の飛田俊一郎です。

今年のトラウトシーズンは、豪雪からの短梅雨、猛暑。非常に釣行のタイミングが取りづらいシーズンだったのではないでしょうか?

 

僕も思ったように釣果を出せず苦労したシーズンになりました。しかし諦めるのはまだ早い。

僕の経験上、ハイシーズンが不調に終わったシーズンほど、秋にいい魚と出会えるような。つまり、大鱒が抜かれていない今年は個人的には大チャンスだと思っています。

 

近年の僕の秋シーズンの模様は、トラウト誌「ギジ—秋冬号」に寄稿しておりますので、ご存知の方も多いと思いますが、ここ2年は難易度が高い、オスの色づいたヤマメ、『アキイロヤマメ』を禁漁まで探し求め渓に通っています。

そんな記事を見ていただいた、トリコロールユーザーの皆さんや、トラウトルアーフィッシングをはじめて間もないアングラーさん達から、「紅いヤマメが釣れません、どうやったら釣れますか?」
という質問をいただきます。ここ2年、運よく魚には出会えていますが、以前は、ずっと紅い魚と出会えていませんでした。

 

「ではなぜ出会えるようになったのか?」
今回は、僕が実践している方法を少しだけ紹介しようと思います。
では、秋らしい魚とはどんな魚なのでしょうか?ヤマメ(アマゴ)が一番大型化するのは、生まれて3回目の秋を迎える魚です。

 

一般的に良く見る、鼻の曲がった紅い雄はほとんどこの魚になります。彼らは水温の低下と共に産卵の準備を始めるため、産卵場所へ安全に移動する事を最優先に考えるようです。夏までのポイントで魚の姿が見えなくなるのは、おそらくそのため。となると、行動パターンはまさに、遡上魚。つまり春のサクラマスの行動パターンとにているかもしれませんね。


サクラマス同様、産卵を意識し始めた秋の魚は食性も失われるため、捕食するための着き場所ではなく、産卵までいかに安全に、体力を消耗しづらいポジションを取るようになります。そのため、ルアーも盛期のような表層の誘い出しには反応しづらくなり、トリコロール流芯や舞などの重めのシンキングミノーをボトムまで送り込んで誘うと反応を得られることが多いです。

 

また、カラ—は、「郡上鮎烈火」や「婚姻ヤマメ」など、暗めで鈍い光を放つタイプ、そしてなぜかフラッシングが強く、背中、サイド、側面の色が異なる三食点滅系「HLフラッシュ鮎」が個人的実績カラ—です。

気難しい秋の魚は、日を追うごとに体色に変化が見られます。地方や川によって色の出方は微妙に異なりますが、僕の住む北陸では、薄紅色から徐々にその紅が強くなり、最後には緑と紅が入り混じった神秘的な体色に変わっていきます。


そのような魚と出会うために一番大切な事、それは「川に通い歩き続けること」秋の魚は足で探す、その一歩一歩の積み重ねが「価値ある一尾」に繋がると、僕は信じています。

秋の川歩きは今からが本番、有終の美を飾るべく最後まで川に通い続けましょう。