COLUMN
コラム

室蘭港バトルレポート:挑戦と学びのアプローチ/甲斐隆之介

皆さんこんにちは、北海道の甲斐です。

先日、仲間内での室蘭おかっぱりバトルがあり、そちらに参加してきました。

今回のプチバトルは室蘭港内のオカッパリランガン戦
アイナメ・ソイ・エゾメバルが対象魚で3匹の総重量で競うバトルです。

参加者はトーナメントでも実績を上げている強者揃いの中、北海道日本ハムファイターズの伊藤大海選手も参加しておりました。

そうそうたるメンバーでのバトルに気合が入ります。

時期的にアフターの個体がメインの時期になるため、アプローチの内容も複数用意。
①回復個体に狙いを絞ったアプローチ
②遅めのスポーン個体狙いのライトリグ
③越冬個体を狙ったスロー展開

①回復個体に狙いを絞ったアプローチ

①のパターンについては、ソフトルアーもハードルアーも適用できますが、今回はソフトルアーに絞ったアプローチのみを多数用意しました。

メインとなるのは「ジャグホッグ3.0″」を用いたテキサスリグ・ビフテキリグでの展開。

シルエットが強く出るような甲殻系ワームを使用し、テンポの良いアクションで食い気のある回復個体を狙うアプローチです。

回復個体は比較的アグレッシブに捕食行動を起こすため、早めのアクションや間を作らないアクションでもバイトしてくるので、居たら比較的勝負の速い釣りになります。

②遅めのスポーン個体狙いのライトリグ

②は主にミッドスポーンの個体に狙いを絞ったアプローチになります。

ヤミィフィッシュ3.0」や「アイシャッドテール2.8」「リズムグラブ2.4」のイモチューンなどといった、水をあまり動かさないワームを使用して、ナーバスになっているアイナメにバイトさせる釣りになります。

このアプローチについてはかなりリスクを伴う釣りにもなり、タイミングもかなり絞らなければならないため、結構な時間を要する場合が多くあります。

決まった競技時間内でこれで反応する個体を探すとなるとリミットメイクは非現実的な釣りです。

③越冬個体を狙ったスロー展開

③はシーズナルパターンともいえるアプローチ。

水温が下がってくるこの時期は、水温変化を避けて、流れの当たりにくいプロテクトされた場所に身を潜めることが多いです。

そういったポジションに移行しているアイナメを狙ったアプローチも選択肢の一つとして入れました。

 

最初はめぼしい場所を①で手早くサーチしながらランガン。

ショートディスタンスよりもロングディスタンスの方が広く探せるため、遠投をメインに組み立てました。
これでの反応を見て、イマイチだった場合の次の一手が②のアプローチ。
ショート~ミドルディスタンスの展開で、比較的間を作らない釣りなので、こちらもさほどテンポが悪くなることはありません。

それでもダメな場合には③の食わせる展開に切り替えます。

越冬個体はカロリー摂取>カロリー消費に対して、非常にナイーブになっているイメージで捕食物に対してもかなりシビアに選んでることが多いと考えます。

そういった個体に照準を絞ったアプローチをするとなった場合、ハードボトムの隙間や穴といったプロテクトされている環境を狙うのがマスト

テンポは落ちますが、この釣りが最も手堅く揃えられる選択肢になります。

立ち回りとしては上記の順でアプローチを繰り返すのと、その時期に適したエリアセレクトや当日の風に対して対応できるエリアセレクトを合わせて考えます。

この日は港湾の間口側から湾奥に向けて吹く風。

外海側から湾奥に向けて流れが入る状態に更に風がつくので、強い流れが湾奥まで入り込むことになり、流れを避けるシーズンの今としてはマイナス要素になります。

ただ、今回の時間内でメインに費やしたのはハードボトムの絡むメインチャンネルに面したエリア。
このエリアで①②③をひたすらローテしながらアプローチを繰り返しました。

その中でも反応が良かったのが②のアプローチ
ただ、一つキモとしてこれを①のアプローチと組み合わせたこと

遠投で水の噛みが弱いルアーをアプローチしてあげることで食い渋ったアイナメをバイトさせるのが良かったようでした。
具にしたのは「リズムグラブ2.4」のイモチューン。

ズル引きを基軸にしながらも時折ストップを絡めたり、リップラップでは細かなボトムバンプを合わせて、底にリグが馴染み過ぎないように意識しながらアクションさせてトータル6バイト。

残念ながらフックアップまで持ち込めた個体はおらず、結果としてノーフィッシュでのストップフィッシングとなりました。

釣らなければ結果意味はないのですが、ノーバイトがザラな状況下でもバイトに持ち込めるアプローチやワームがあるだけでもチャンスメイクをすることができます。

そういった点はジャッカルワームの強みであり、アングラーが魚に近づくための重要なアイテムだと思います。

結果で宣伝できれば一番ベストだとは思いますが、それが出せなかったとしてもこれらのアイテムやその良さは継続的に他のアングラーに広めていきたいと改めて感じました。

ちなみにですが、優勝は伊藤大海選手。

グッドサイズのアイナメを3本揃えてのダントツ優勝。
リグは35~42gのビフテキリグに「チャンクロー2.8″」を組み合わせた遠投での展開とのことでした。

今季最多勝投手はやはり釣りでもかなりのツワモノでした…。