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コラム

シャッドを巻くための右腕/藤田夏輝

いつもコラムをご覧いただいている皆様、あけましておめでとうございます。

本年も深く掘り下げてお話ししていきたいと思っておりますので、ぜひお付き合いください。

さて、いよいよ釣りフェス2026も開幕が迫ってまいりました。

滋賀では雪の日も増え、厳寒期に突入といった雰囲気のなかでこの記事を書いております。

先日ジャッカル公式HPの『釣りフェス2026特設サイト』にてお披露目となったRevoltage/C67L-FM

このロッドは、どのようなコンセプトで生まれたのか。今回も深堀していきます。

シャッド専用機の必要性

開発スタートは約4年前。

霞ヶ浦水系や遠賀川の試合で、必ず活躍してくれるルアーがソウルシャッドとディービルシャッドでした。

当時はスピニングタックルにフロロ5lbをセットして、ただ巻きorドラッギングの釣りでよく釣っていましたが、霞ヶ浦水系はコンクリの護岸や穴が深い石積み、消波ブロック、鉄クイなどのマンメイドストラクチャーだらけで、単純にラインの太さでベイトフィネスタックルじゃないと獲れない状況に多々遭遇していました。


当時はワーミング用のベイトフィネスロッドはたくさんありましたが、プラグ用、ましてやシャッド専用のロッドは限られていて、なかなかしっくりくるロッドに出会えなかった頃、『シャッド専用ベイトフィネスロッド』の開発をスタートしました。

本当は6ft10inも欲しかった

いきなり本音が漏れました!という感じですが、6.7ftに不満があるわけではなく、6.10ftにも明確な良さがあり、できることなら2本ラインナップしたかったというのが本音です。

みなさんからのお声が届けば…かもしれません。

そんな話はさておき、なぜ6.7ftを選んだのか?

それは『キャストの距離』と『扱うシャッドの潜行深度』です。

霞ヶ浦水系におけるキャスト距離

ロッドのテーパーを考えると長い方が曲がりを作りやすく、ファイトもより安心できるものになります。

その反面、ショートキャストを繰り返す釣りでは長いと疲れが出てきて、特にシャッドのような軽くて風の影響を受けやすいプラグはキャスト精度が落ちがちです。

極端に言えば、磯竿のように長く曲がるロッドは細いラインでも魚を浮かすことができるけれどキャストはしんどい、ということです。(バスやる前は磯でフカセをかじる程度にやっていました)

6.7ftはちょうどその境目であり、これ以上短いとシャッドがキビキビ動くようになってしまい、リーリングでボトムタッチした時にハンドルが持っていかれてガクガクした巻き方になってしまう。

そこを柔らかさでカバーしようとしてスローテーパーにすると、ファイト中のラインに掛かる負荷が大きすぎる状態になってしまうのです。

ショートキャストを繰り返し決め込んでいくシャッドの釣りには、この6.7ftというレングスが投げやすく、ファイトにヒヤヒヤ感が無い絶妙なバランスだったのです。

シャッドの潜行深度と手感度

また、このレングスには扱うシャッドの潜行深度にも大きく影響してきます。

ソウルシャッドDDRのように深いレンジまで潜るようなシャッドではショートキャストでバシバシ決めて巻いていくというよりかは、ある程度の距離を投げて一定レンジを引いてくる使い方が多いでしょう。

この場合は大きめに振るキャストの仕方になり、キャスト回数も減ることから手首への負担も少なくなります。

また、ガイドがラインを掴んでいる距離が長い6.10ftの方がシャッドの泳層を把握しやすく、意図したコースを通しやすくなります。

これは『巻き抵抗の少ないシャッドの飛距離と水深から来る操作感の薄さ』をロッドの長さでカバーするということです。

ただ、こういった使い方をする場面が少ないことと、深く潜らせたいときはラインを細くしたい場面もあってスピニングタックルの方が扱いやすい場面も出てきます。

よって6.10ftを使用する場面が少なく、霞ヶ浦水系のようなマンメイドストラクチャーをショートキャストで狙うことが多いフィールドでは6.7ftの方が出番は比較的多く、こちらを発売させていただく運びとなりました。

シャッドの特徴とロッドの関係性

これはソウルシャッドとディービルシャッドでも異なることなのですが、シャッドで反応させやすいアプローチとしてストラクチャーの際を通すことが最も重要だと考えています。

まず、ソウルシャッドとディービルシャッドの違いですが、

ソウルシャッドは比較的当てたいストラクチャーや通したい場所に真っすぐ差し込んでいくシャッド。

対してディービルシャッドはプリプリとクランクチックな動きで、シャッドの中でもアピール力が強めなシャッドです。

ただクランクベイトほどの強い動きではないために、バスに当て込んでいく必要がある、いわばワームでカバーを打つような釣りに近いと考えています。

開発テストを行う際、最初は必ずバスが見える管理釣り場に行って、実際にバスが口を開いて吸い込もうとする瞬間を見るようにしています。

その中でもシャッドは”追ってきて食う”というよりも、ストラクチャーの際でニュートラル状態にあり、そこにシャッドがキレイな角度で入ってきた時だけ反応して、一瞬のダッシュでバイトします。

毎回このバスの反応の速さに感動しますが、このバイトの仕方、一瞬の吸い込み~首振りに追従してくれるロッドでないと簡単に弾かれてしまったり、外掛かりが多いプラグの釣りではファイト中のフックアウトも多くなります。(厳密にはプラグにセットしたトレブルフックのアプローチアングルにもよりますが、長くなるので別の機会に。)

これを踏まえると、ストラクチャーにタイトにルアーを通し、バスの近くを通してバイトさせるイメージを持って狙っていく必要があり、キャスト制度が出しやすいロッドが良いのは言うまでもないでしょう。

こうして3年の月日を掛けて丁寧にセッティング出しを行ったシャッド専用機「C67L-FM」。

極まったシャッドの巻きを体感してみてください。