COLUMN
コラム

2024年解禁に思うこと/藤村修司

皆さんこんにちは。

TIMONフィールドスタッフの藤村修司です。

今回は「2024年解禁に思う事」をお話しようと思います。

『10年ひと昔』と言う言葉が有る。2024年の河川解禁にあたり、10年前の2014年シーズンを思い出してみる。

すると、とても素晴らしいトピックスがありました。

今ではサクラマス、サツキマスをはじめとする大型トラウトをターゲットとしたミノーとして、沢山のアングラー様にご愛顧頂いているTricoroll GT 88 MD/ 72 MD / 72 SRが世にデビューした年であります。
 
 Tricoroll GT 88 / 72のデビューを語るには、更に2年の月日が過去に遡ることになります。

2012年2月29日 開発責任者の藤松が『いいモノを持ってきた』と見せてくれたのがGT 88 MD / 72 MDのファーストテストサンプルであり、その時からGT開発プロジェクトがスタートしました。翌3月1日解禁日。

その日は当時金沢犀川で一番瀬、二番瀬と呼ばれていたエリアで藤松、私を含めた10人以上のアングラーが日の出からキャストを繰り返していました。

解禁日であるにもかかわらず誰にもチェイスすらない状況が続き諦めの空気が漂いだした10時過ぎ、藤松が使うGT 88 MD / 72 MDのファーストテストサンプルがそれを打ち破りました。
結果的にファーストテストサンプルはその日に3チェイス、2バイト、1キャッチの爆発的スコアを叩き出し、私はその頃の大型トラウト用ミノーであるミディアにてキャッチに成功し『TIMONミノー = 釣れる』を強烈にアピールした一日となりました。

 

ルアー開発で一番難しいのがターゲットとなる魚を魅了するアクションを出すこと。

その最難関の命題をファーストテストサンプルは初日かつ激渋の解禁日にクリアーし、その場にいた誰もが翌年にはデビューすると思っていた。しかし、そうはならず『圧倒的な飛距離』、『着水後のワンアクションでとっちらかる事無く潜りだすこと』、『複雑な流れに強い事』その3点を完璧なものにするために、重心移動システムの構造を2シーズンかけて煮詰めて行くことになりました。

そんな長いテスト期間があり2014年のデビューとなった訳です。

その後も皆様ご存じのとおりGT開発プロジェクトは留まることなく2016年に88SR / 56 MD、2017年に56 SRが発売され、2023年には88 DR / 72 DRがデビューしています。DRについては重心移動システムに見直しを掛け、従来がスチールだった重心ボールをタングステンに変更することによりロングリップにも関わらず圧倒的な飛距離の確保に成功しています。そうなると『MDやSRにタングステンを搭載するとどうなるだろう?』や、『MDとDRの間の潜度をトレースするルアーが有ったら良いんじゃないの』とGTを進化させる思いが膨らんでいきます。

また、皆様に新たなGTをご提示できる時を楽しみにしています。