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第21回トラウトキング選手権大会 エキスパートシリーズ第二戦 /杉山代悟プロ レポート

皆さんこんにちは。杉山代悟です。
先日、東山湖フィッシングエリアにて行われた、トラウトキング選手権大会エキスパートシリーズ第二戦に参戦してきました。
1戦目の大芦川では2回戦負けで70ポイントという結果に終わってしまったため、2戦目の東山湖では挽回しようと意気込んで今回の試合へと臨みました。
自分が得意な東山湖ということもあり、表彰台を目指してがんばりましたが、惜しくも準決勝で敗退。

ただ、1回戦〜3回戦までは自身の得意な釣りで、パターンにはめることができましたので、今回はその時の模様をお伝えさせていただきます。

大会前の東山湖の状況

まず、ここ最近の東山湖の状況は気温・水温共に上がり始め、魚の活性が上がってきます。これに伴い、魚も中層〜低層に散らばり始める時期となり、僕が得意としているティアロの巻きは少し厳しくなってくる季節でもあります。
魚が幅広く散らばり始めることから、クランクで、広く探るほうが効率よくキャッチできるのが、この春の3月の釣りです。

今回用意したタックルは以下の6セット。
ロッドは全て現在開発中のNEW Tコネクションです。
※番手は開発中のレングスになります。

➀(スプーン用1〜1.6g)
ロッド:55ST(ソリッドティップモデル)
ライン:エステル0.25号


➀と全く同じ

➂(チビパニクラとスプーン巻き用)
ロッド:55ST(ソリッドティップモデル)
ライン:エステル0.3号

➃(ダートラン用)
ロッド:60M
ライン:PE0.3号、リーダー0.6号

➄(スプーン用1.6〜1.9g)
ロッド:60L ESTER
ライン:エステル0.3号

➅(スプーン用1.3〜1.9g)
ロッド:60UL
ライン:ナイロン2lb

1回戦

4人2人抜けの1回戦。
自分は桟橋向かって右側の石碑前からスタートです。

まずは定番の➅(60UL・ナイロン・スプーン用)のセッティングにティアロ1.6gからスタート。
朝はまだ気温が低く、低層に魚がまとまっていたため、1.6gのボトムからの巻き上げで狙っていきます。

前日の放流と居残りの魚を一緒に狙えるように白金のカラーからスタート。

このカラーはプラの時に異常な食いを感じたカラーです。
今回も様子見として投げてみたところ、予想が的中し連続ヒット。
ナイロンセッティングを選んだため、かかった魚はほぼバレず、第1ローテ(10分)を5匹のペースで釣っていきます。
ただ、流石の東山湖もエキスパート戦となるとスレるのが早く、真冬のような一色で釣れ続けると言った状況では無いようです。

対応策として、ティアロ1.6gで当たりが減ってきた時の手段として、ティアロ1.3gの巻き上げでよくアタリが出るのがプラの段階でわかっていたので、1回戦の後半は➀(55ST・エステル・スプーン用)のセッティングでティアロ1.3gをボトムから巻き上げます。
このセッティング、アタリはとても出るのですが、1.3gをボトムから巻き上げるため、若干スローに巻かないと浮き上がりが早くなり、狙いのレンジから外れてしまいます。
さらに、スピードがスローになると魚のあたりもツンっとつつくような当たりが多くなり、なかなかフッキングしないのがこの釣りの弱点。
このショートバイトに合わせても、フッキングせず、せっかく追っかけてきた魚を逃す事になったり、フッキングしたとしても浅掛かりで、途中でバレたりすることになってしまうので注意が必要です。

この対策として重要なことは、ツンツンと当たるショートバイトは無視し、ゴンっと強いアタリの本バイトになるまで巻き続けること。

これに加え、➀(55ST・エステル・スプーン用)のセッティングである55STのロッドを使うことで、ショートバイト時でも、ソリッドティップの柔らかさがバイトの衝撃を吸収し、魚に違和感を与えずに誘い続けることができるメリットがあります。
これによって、バイトをミスした場合でも、同じ魚がフッキングするまで追尾してくれるため、ゴンっという深い本バイトを引き出しやすくなります。

そうして、全体を通して、はじめは➅(60UL・ナイロン・スプーン用)のセッティングでティアロ1.6gの巻き上げ、続いて➀(55ST・エステル・スプーン用)のセッティングのティアロ1.3gの巻き上げの両方を使い分けることで、1回戦はトップで通過することができました。

2回戦

2回戦は1対1のタイマン勝負。

場所は桟橋から向かって少し左側に行ったレストラン前~ドロヤナギ付近です。
なんと、くじ引きの結果、同じティモンスタッフの鈴木さんと対戦することに。
プラも一緒にやったので、私のやろうとしているパターンは鈴木さんも全て把握済みです。

とりあえず、1回戦と同じ➅(60UL・ナイロン・スプーン用)のセッティングのティアロ1.6gからスタート。
幸先よくファーストヒットするもアタリが続かず、早々に➀(55ST・エステル・スプーン用)のセッティングでティアロ1.3gに変更します。

やはりショートバイトが多いものの、ソリッドティップの良さを生かして本バイトが出るまでしっかりと待ち、ヒット。
トゥイッチなど小さなアクションなども加えたりなどしつつ、ポツポツとヒットし、数を追加します。

後半はアタリも減り、➄(60L ESTER・エステル・スプーン用)のセッティングでチビパニクラを使ったり、➃(60M・PE・ダートラン用)のセッティングでダートランなど試すもなかなか噛み合わず、結果ローテーション後は0匹。
前半で6匹と数を伸ばすことができたのもあり、何とか勝利です。

3回戦

4人中1人抜けの鬼門です。

場所は石碑前〜オーバーフローの中間あたり。

この付近は1回戦からスプーンの巻きで高釣果が出ているポイントです。
➅(60UL・ナイロン・スプーン用)のセッティングでティアロ1.6g白金からスタート。
アタリが多く、1キャストで3回も当たる状況が続きますが、2ローテあたりから当たりが激減したことから、このタイミングで➀(55ST・エステル・スプーン用)のセッティングでティアロ1.3g白金にチェンジ。

ラインをエステルに変更し、重さも1.3gに変えただけで一気に食い気が戻り、ほぼ入れ食いモードとなりました。
理由としては単純に1.6gを巻くスピードよりも1.3gを巻くスピードが、魚の活性やルアーを追うスピードに合っていたのが要因かと思います。
同じレンジを攻める場合、1.6gよりも1.3gの方がブランクが薄いため、ゆっくりと巻く必要がありますが、逆にそのゆっくりとした巻スピードが、今回の釣り座のエリアの魚に対しては、ぴったりのスピードでした。
ラインもエステルにすることで、感度良くトラウトのバイトを拾うことができ、結果、2位と倍以上の差をつけ、無事、準決勝に進出することができました。

準決勝

場所はレストラン前。

ここで、またまたティモンの矢島プロと対戦。
2回戦でもスプーンの巻きがあまり良くなかったため、少し苦手意識が付いてます。
➅(60UL・ナイロン・スプーン用)のセッティングでティアロ1.6gを使用したり、この日一番アタリの出た➀(55ST・エステル・スプーン用)のセッティングでティアロ1.3gで探るも、アタリもほぼ無く無な時間が続きます。

他にちびパニクラなども試すも、結果1匹もキャッチできず撃沈。
自身の釣りとかみ合わず準決勝敗退となってしまいました。

こうして、トラキンエキスパートシリーズ第二戦が終わり、ただいま合計150ポイントで16位につけています。

次回、醒井養鱒場で行われる第三戦で表彰台に上がることができれば、まだまだ十分マイスターを狙える順位ではあるので、引き続き頑張っていきます!