Tコネクションストリーム/開発ストーリー
みなさん、こんにちは。
TIMON STREAM フィールドスタッフの藤村修司です。
もうすぐ発売となるT-CONNECTION STREAMの追加3機種であるBIG TROUTモデル。
今回は、ひたすら完成度を求めたこのロッドがどのようにして出来上がったのか、その開発ストーリーをお伝えさせていただきます。
開発の経緯
ここ数年来TIMON開発担当者から
「ビックトラウト用のロッドを作るならどんなロッドがいい?」
「長さのバリエーションはどんな感じがいい?」
と何度かの質問がありました。その度に
「どこかが柔らかく、どこかが固いとかではなく、バランスの良い綺麗なベンドカーブを入力に対してスムーズに描き、癖のないキャストフィールのロッドがいいと思うよ」
「長さは小規模エリアでのビックゲーム用に7フィート中盤、オールマイティーの8フィート、大規模エリアでのモア(more)パワーを備えた8フィート中盤」
と回答していました。
そんな中、2021年4月中旬、私の手元に7.7フィート、8フィート、8.6フィートの3本のサンプルロッドが届きました。
最初に使った率直な感想は
「ファーストサンプルとは思えない程の完成度」
「テストして変更するところなどあるのだろうか?」
といえるほど完成度の高いものでした。
20年弱本流ビッグトラウトをやってきて、様々なロッドを使ってきましたが、その上で
「こんなロッドがいいのに!」
と思う理想のロッドに限りなく近かったのです。
7.7ftのロッドでキャッチしたサクラマス(ルアー:トリコロールGT88MD)
その証拠に7.7フィートについては基本設計を変えないまま、サクラマスのシーズン中に7回のバイトを感知し、6フッキング、5キャッチのハイスコアをマーク。
ロッドの完成度の高さを肌で感じました。
ただ、ここで満足しないのがTIMON。そこからさらに最高のロッドを求め、ひらすら妥協を許さずテストを続けていきました。
約8ヶ月のテスト期間に微調整を繰り返したサンプルロッドはかなりの本数となり、全てのチェック項目をクリアした最終の量産サンプルロッドは「T-CONNECTION STREAM BIG TROUT」の発売を告知した後の12月中旬に私の手元に届きました。
※テストは、私のメインフィールドである中小規模河川の犀川や手取川をはじめ、開発スタッフとも協力し、九頭竜川や庄川、広大なエリアを誇る米代川や北海道、長野県の犀川など様々な地域で行われました。
8ftのロッドでキャッチしたレインボートラウト
8ftのロッドでキャッチしたレインボートラウト(ルアー:トリコロールバイブ)
ロッドの特徴
今回の、T-CONNECTION STREAM BIG TROUTモデルの3本に共通するブランクスの特徴は
➀バイトに対し絡みつく様に追従するティップ
➁緩やかに曲がりながらもパワフルなバット
③その両セクションをスムーズかつシームレスにつなぐベリー
となっています。
これは、私がロッドに求めていたのが、「数少ない一瞬のチャンスを逃さない」ということにフォーカスしていたからです。
そしてテストでは、この「数少ないチャンス」を増やすために
➀釣れなくても1日通してキャスト出来るキャストフィールであるか
➁多彩なルアーをストレスなくキャスト出来るか
③ルアーへのアクションが付けやすいハリ(パワー)が備わっているか
という部分にこだわって徹底的に検証しました。
その結果生まれたのが「TS-S77ML +」や「TS-S86M +」の「+」であり、通常のMLやMのアクションよりハリ(パワー)を持たせたロッドとなりました。
これによって、メインで使用するトリコロールシリーズはもちろんのこと、引き抵抗の強いディープダイバー系のミノーでも使いやすくなりました。
また、ミノーからバイブレーションまで、様々なルアーに合わせたアクションの入力にも対応することができるようになっています。
その上で、ブランクス全体を軽く仕上げており、キャストフィールも良いため、一日通してのキャストが続けられるようになっています。
もちろん、ファイトではロッド全体が綺麗なベンドカーブを描き、魚の引きをいなすしなやかさを持っているため、安心してやり取りをすることができます。
デザインは既存のT-CONNECTION STREAMと同じ、コルクグリップと天然木削り出しのリールシートを採用。
天然木の模様はオンリーワンであり、所有感も満たされるデザインになっているのではないかと思います。
「数少ない一瞬のチャンスを逃さない」ことを突き詰めていった結果、多彩なルアーを扱え、素直な曲がりを持ち、一日を通してキャストを続けやすいロッドとして仕上がった「T-CONNECTION STREAM BIG TROUTモデル」。
初心者の方にも扱いやすい間口の広さがあり、ベテランの方にも納得していただける奥行きもあるロッドが完成したと自負しております。
店頭で見かけることがございましたら是非手に取ってご覧になって下さい。
更にフィールドにて連れ出して頂け、そのフィールを感じて(Don’t Think Feel)いただければ、これ以上なく幸甚です。
※各番手の詳細はこちらからご確認ください。
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