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【JB TOP50ストーリー】激変する状況と極限のプレッシャー。そんなメジャーリバーで釣り勝つ”RVドリフトクロー”

2019年7月。日本のバストーナメントのトップカテゴリーであるJB TOP50第3戦において、Revoltage(リボルテージ)チームの藤田京弥プロが優勝を飾りました。

1997年からスタートしたJB TOP50シリーズ史上(当時はJBワールドシリーズ)、トップ3に数えられる程の難しさとプロ達が口にした今大会を制した藤田プロは、初日に5kgを超えるビッグウエイトを持ち込んでその存在感と実力を見せつけました。表彰式でのインタビューで語ったその戦略とタックルセレクトは、トーナメントだけでなく日本全国のリバーフィールド攻略の大きなヒントが隠されていました。長文となりますが数回に分けて藤田プロの釣りとタックルについて深掘りしてみましょう。

 

  • まず旧吉野川とは?

徳島県北部を流れる吉野川水系の主要河川で四国を代表するバスリバーのひとつ。トーナメントエリアとなったのは旧吉野川と支流の今切川で、ともに河口堰が設けられ、その開閉により水位の上下があります。本戦中も満水と減水の差が1m程度あり、流れを読んでスポットを選択しないとわずか数時間で陸上になっている場合もありました。関東のアングラーには利根川をイメージしていただければ分かりやすい事でしょう。

 

参照:旧吉野川マップ

 

●操作性に優れたバックスライド新基軸。RVドリフトクロー4.0インチ

藤田プロが釣果を上げた釣りのひとつが”RVドリフトクロー4.0インチ”でのシャロー撃ち。アシ+ゴロタ石という水通しの良いハードボトムが絡むスポットを丁寧に撃ち続けるパターンでした。

 

写真は初日の雨天の中でシャローを撃ち続ける藤田プロの様子ですが、急激な減水で岸沿いは水面から出ています。アシの根本まで岩が入っており、この隙間にはテナガエビなどのエサが潜んでいます。

こんなシャローこそRVドリフトクローの真骨頂。高比重素材でフォールスピードが早いバックスライドワームでは、フォールしてリールのクラッチを戻すとすでに着底しておりバイトチャンスは短すぎます。特に濁り気味ではバスもルアーを見つけることができません。そして岸釣りこそシャローでこんな状況に出会うのは日常茶飯事であり、皆さんが気づかぬうちに釣り逃していることが多いのです。

 

RVドリフトクローの”フォールでの漂う時間(滞空時間)”によるメリットはバイトを誘発する食わせ能力だけではありません。それはフォールスピードの微調整が出来ることで釣りのリズムを崩さないで状況変化に対応出来ることです。バックスライド系に多い塩をぎっしり詰め込んだ高比重素材ではフォール速度をスローにすることは出来ませんが、スローフォールのRVドリフトクローはネイルシンカーを追加することで微調整は可能です。

 

例えば、流れが速い時にはネイルシンカーを追加しすこし重めにして流れに負けずにファーストフォールを。水深が浅いエリアやバスの活性が低い場合にはルアーに追いつくことが可能なオリジナルのスローフォールにするなど細かい調整が釣果アップに繋がります。

 

「いやいや、そんな調整しなくてもシャローなんだからいるところに入れば一撃で食ってくるよ!」とお考えの方もいるかも知れませんが釣り続けるためには大きな差が生まれます。

今大会では流れに対しての釣りやすさに大きな差が生まれました。藤田プロがビッグウエイトを出した初日は降雨の影響で河口堰を急遽開いて水位を落としたのですが、この流れが発生した瞬間からバスの動きは変わったといいます。その流れは消して緩いものではなく、わずか2時間ほどで1mほどの減水となるほどの強い流れでした。そのタイミングではルアーが狙ったスポットより流されてしまうことは多々ありますので、狙いを外さずしっかりコントロール出来る重要性はご想像いただけるでしょう。これはかなり極端な状況ですが河川では降雨による流れや水位の変化は日常茶飯事。そういう状況こそ岩や人工の障害物などしっかりしたものにバスは付きますので細かくチェックされることをおすすめします。

およその基準として、0.9gのネイルシンカーを追加すると塩がぎっしり詰まった高比重素材のバックスライド系ワームと同等の使い勝手になります。実釣では0.9gと0.45gのネイルシンカーの2種類を常備することで釣りの幅は大きく広がります。指す位置は頭部から4節目の中心から水平方向にネイルシンカーを埋め込むのが基本。水中での姿勢を崩さずに沈下速度を調整できます。

このリバーフィッシングで流れの効いたエリアを狙う時に意識していただきたいのが“流れの変化”。例えば流れが当たらない場所や反転しているところなど、水面の変化や木くずや水草の切れ端のたまり具合など“流れの中にある何かの変化”を意識して釣る事が重要です。これらの多くは目でみて確認できますので、フィールドでぜひ観察して見つけてください。

藤田プロは刻々と変化する状況にRV-ドリフトクローのスローフォール性能とネイルシンカー追加による対応幅の広さでアジャストしてゆき、優勝に導く初日5,125gのビッグウェイとを持ち込んだのです。

 

●RVドリフトクローを快適に操作するタックルとは?

藤田プロがRVドリフトクロー4.0インチの為にセレクトしたロッドがRV-C68MH。チューブラー構造/MHパワーのソフトベイトやラバージグを使うことに最適なモデルです。いわゆるライトカバーでは非常に使い所のあるロッドで、繊細な操作とビッグバスを強引にランディングに持ち込めるパワーを併せ持っているのが特徴の一本。

 

RVドリフトクロー4.0インチのノーシンカー以外ではファイボス3/3.8/4.5インチのテキサスリグ、リーダーレスドロップショットリグ、フリーリグなどにも最適です。

 

ナチュラルなフォーリングでバイトを誘発するデザインと、フィールドの変化を感じ狙い通りにアプローチできる操作性をもつRVドリフトクロー4.0インチ。間もなくリリースのこのルアーの使い勝手の良さを体感されると二度と手放せない事でしょう。

 

(後編に続きます)