COLUMN
コラム

藤村修司氏よりレポート/価値ある一匹

みなさん!こんにちは。ティモンフィールドスタッフの藤村修司です。

3月17日に『ミディア88S』を使い、手取川にて櫻をキャッチした以来、完全にチャンスから見放され、気付けは1ヵ月半以上ノーフィッシュでゴールデンウィーク前半を迎えた。

何とか「4月中に1匹」と思い川辺に立ち続けたが、結果的には散々だった。

4月26日(土)

瀬の頭で『トリコロール83S ストライプアユ』に出たのにバラシ。

4月29日(昭和の日)

堰堤のプールで『ミディア88F 金アユ』に出たのにこれまたバラシ。

 

そして5月1日より有給休暇を取得して、フライング気味のゴールデンウィーク後半がスタート。

5月1日(水)

全くのノーチェイス、ノーバイト。

5月2日(木)

寝坊して現場に付いてみると、友人から「小さなフレッシュランが有った」と教えられ、その

友人を含め3人がキャッチしたとの事。

自分の寝坊を恨みながらも、「他にも魚は入っているはず」と自分に言い聞かせ、友人が釣った場

所より上流域のエリアを回ることにした。

 

午後になり、4月29日にバラした場所に移動し、29日と同じく『ミディア88F 金アユ』をキ

ャストし続けた。

どれだけキャストしたか分からない頃、突然と『グングン』と櫻鱒特有のアタリが手元に伝わり、

渾身の力を込めて合わせを入れた!

すると、なっ何と、スナップを結んであったノットがすっぽ抜け、私はバランスを崩しその場で

コケ、『ミディア88F 金アユ』をくわえた櫻鱒はジャンプで巨体を見せた後、水中へ帰って行き

ました。

4月26・29日の櫻とのファイト中でのバラシとは違う、自分自身のミスによるバラシは、『ガッ

クリ』と落ち込むに充分な衝撃でした。

 

そこで、気分転換の御まじないであるPEとリーダーのノットの組み直しを、息を整え、気

持ちを落ち着け時間を掛けて行い、スナップのノットを丁寧に結び、エリアを上流にある堰堤か

らの流れ込みに変更して釣りを再開しました。

 

そのエリアは、堰堤からの流れ込みにより白泡が立っているので、視認性を考慮し『トリコロ

ール83S 赤金』をセレクトした。

最初はアップクロスキャストで流れ込みの直下を狙い、その後は1キャスト毎に、着水ポイント

を下流方向へ少しずつ移動させていき、ロッドを立て、リーリーングを極力押さえ、ドリフトさ

せながら途中に軽くトィッチを入れ、表層近くを『ギラ・ギラ』と『トリコロール83S 赤金』

を光らせて誘ってみた。

着水ポイントが丁度白泡の切れ目となり、『トリコロール83S 赤金』の赤色と、金の『ギラギ

ラ』が白泡の隙間で見え隠れし、ドリフト状態からダウンに変わる瞬間に、下から一気に突き上

げ、川底へ引き摺り込む様な強烈なバイトが訪れた。

堰堤下の激流の中で『グルングルン』と強烈なローリングを見舞われ、ここ何度かのバラシが脳

裏を過ぎり、櫻からの最初の一撃をいなす事に集中した。

一撃の目以降も、激流の白泡の中から出てきた櫻はとてもパワフルで、数度のジャンプや、繰

り返しのローリングで暴れまくりましたが、自分自身集中力を切らさず、丁寧に遣り取りを行う

事により、最終的には無事にランディングする事が出来ました。

サイズは55~6cmと普通のサイズでしたが、1ヵ月半以上ぶりの価値ある一匹でした。