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コラム

さらなる飛距離と、さらなるパワー/リルビルワイルド75F

リルビルシリーズの新作としてリリースとなったリルビルワイルド75F。オリジナルのリルビル70Fと比較すると全長5mm、自重1.5gアップした小型ミノーです。こうして数値で表せば微々たる差ではありますが、実際に使用してみると、アップサイジングという単純な言葉では表せない違いがそこに存在します。

 

リルビルワイルド75Fの開発は数年前のオリジナルのリルビル70Fの開発初期段階に並行してスタートしました。このルアーに求めたのは”さらなる飛距離と、さらなるパワー”。

ナチュラルな70mmサイズの小型サイズながらも、クランキング(ただ巻き)での安定したアクションでアピールするというリルビルシリーズのコンセプトを継承しつつ、ボリュームとアクションの強さをアップ。ほぼ同サイズのパワーモデルとして使い分けが出来ることで。リルビル70Fだけでは対応しきれない状況をカバーし、クランキングミノーの可能性を広げるのです。

 

Lパワーのスピニングタックルに対応するリルビル70Fに対し、リルビルワイルド75F はワンランク上のML〜Mパワーのスピニングタックル、さらにL〜MLパワーのベイトフィネスタックルにもマッチする事で、通常のスピニングタックルでは使いずらい太いライン(8lb〜10lb) が使用することが出来、ゴロタ岩などの水底にある障害物へのスレやビッグバスのファイトに対してもアドバンテージを得る事が出来るのです。

 

障害物周りでの引っ掛かりを軽減とキレのあるアクションを両立するのがワイドリップ。絶妙なかわし方と適度な引き抵抗を実現。エラの横から張り出した形状は一見無骨にも感じますが、このリップだからこそ成せる技がそこに存在します。

 

“ミノーは中層で誘うもの”というこれまでの概念は一旦置いておいて、リルビルワイルド75F を底や障害物に時々コンタクトさせる様に使っていただければ、このワイドリップの凄さを実感していただけることでしょう。

 

 

軽量で空気抵抗の受けやすいミノーの宿命でもある”飛距離の伸び悩み”をクリアするためにマグネット固定式重心移動システムを採用。飛行姿勢の安定と内部のマグネットで固定されることでアクションの安定の両方を実現し、この問題をクリアしました。リズミカルにストレスなく使い続けることを可能にし、時には1日に1000投を超えるヘビーユーザーの使用にも対応します。

 

バスのハードルアーの中でアクションの強さに順番をつけると、クランクベイト>シャッド>ミノーとなる中で、リルビルワイルド75F はミノーとシャッドの間に位置する存在。さらに潜行深度が浅いので、他のルアーではすぐに着底してしまうような超シャローエリアでは抜群の強さを発揮します。

 

ルアーの基本である”クランキング(ただ巻き)”だからこそ、ルアーのポテンシャルによる差がハッキリと出る誤魔化しがききません。最新の設計とノウハウで完成されたリルビルワイルド75Fが。温故知新のメソッドを現代版にアップデートし、あなたのバスフィッシングを更に奥深いものにしてくれることでしょう。