COLUMN
コラム

亜衣ちゃんのスルメデス誕生のきっかけ

激流ぅー、爆流ぅぅぅううう♪
鯛ラバ大好き、田中亜衣ですっ。

構想から約一年、ようやく製品化までこぎつけたジャッカルビンビンシリーズの新たなルアー。
その名も「スルメデス」

なんか高級車の名前に似てるとか似てないとか…。

さまざまルアーが誕生している鯛ラバ界の昨今、ジャッカルでも皆様に楽しんでもらうべく、ヘッドやネクタイ、トレーラーなど、休む暇なく次々とテストを重ねて開発しています。
でもね、鯛ラバというものは、潮流の速い場所や100メートルを超えるディープを攻めるためにルアーとしての制約がどうしてもつきまといます。
例えば、ディープエリアで使うヘッドは引き重りが軽減されててヘッドが暴れない…とか、激流の中で使うヘッドは安定しない渦の中でも着底感の伝わりやすさを重視したり…。
そういったことを考慮し、釣りやすく、そして釣れるルアーの開発は鯛ラバを開発する上の言わば王道と呼ばれるところです。

王道は絶対不可欠なものなのですが、たまには遊び心があってもいい♪
初めて手に取って眺めるだけでワクワクして、ラインに結んで海の中に投げ込むとドキドキ…
そんな忘れかけてた興奮をルアーひとつで味わえないかという思いから今回のスルメデス計画が始まりました。

ことの発端は2015年6月
響灘でのJ1グランプリのロケ

ジャッカルソルトチームで行われたロケでのBIG REDラッシュで、この時ナナマルは当たり前でハチマル…キュウマル…と。

そもそもなんでこのようなことが起きたかというと……「イカ」
この頃、響灘の海底ではパラソル級のケンサキイカが群れをなして、それを産卵を終えた真鯛が体力を回復させようと必死になって追っていました。
スッテで釣れるのは勿論、テンヤにもカブラにも乗ってくるくらい。

それから一年後の去年、それを確かめに再び響灘へ。
J1グランプリの時には分からなかったこと…。
「大きなシルエットにしか反応しない」という事実。
この時、ネクタイはカーリーを片づらしにして2枚装着し、長いシルエットにしたものが普通にネクタイを装着するよりも反応が良く、そのシルエットに反応しているのは明らかでした。

J1グランプリの時もカーリーを2枚付けてボリューミーにしたほうが喰ってきてたのを覚えてたんだけどね…。
イカを捕食している真鯛は長いほうが好きなんだろうね。
てなことがあり、ジャッカル開発部のチーフに相談。
アタシの頭ん中を形にしてくれ、尚且つそれにいろんな味付けをしてくれる凄い人です。

アタシのオーダー
・鯛ラバ界のビッグベイト
・今までのパーツが使える
・動きはI字系
・大きいけど引き重りのしない
・ワクワクする見た目…

とは言うものの、その大きさ故になかなか形にするのは難しい。

はじめに述べたような「制約」が邪魔をして、釣れる釣れないよりも先に使える使えないというルアーとして根本的な壁にぶち当たり、煮詰めるどころか最初の一歩まで時間がかかりました。
そんな苦労(アタシは口だけで100%開発さん)の末、最初の叩き台から8ヶ月、ワーム自体の動き、フックの干渉、水流水槽でのテスト、そして実釣…

実釣では、大鯛にとどまらす、鰤や根魚、果てはクロマグロまで、あらゆるイカを捕食するターゲットが迷うことなくバイトしてきました。
てか、バイトというより襲ってる…
そんな凄まじさが感じられました。

動きもi字系でイカパターンに完全にマッチ。

「i字系」
この動きが見た目以上のキーポイントなのです。

これからのハイシーズンに向けてイカベイトはなくてはならないパターンです。

是非一度、皆さまも「襲われる恐怖」を体感してみてください。

それでは皆さま
よい釣りを♪