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COLUMN
コラム

鯛ラバロッドをさらに知る。″掛け調子″と″乗せ調子″とは?

ジャッカルの鯛ラバロッドの基幹となるビンビンスティックがリニューアルとなったことはご紹介いたしましたが、このビンビンスティックにはVCMとHSという2種類のシリーズが存在します。各モデルの全長やパワー設定も異なりますが、最大の違いは”掛け調子”と”乗せ調子”というコンセプトとそれに基づいたアクションにあります。

その”掛け調子”と”乗せ調子”とはいったいどんなものなのか?このキーワードをさらにご理解いただくために、両方の違いや特徴、有効的な使い分けについて掘り下げて行きましょう。

 

鯛ラバの深化と共に生まれた2つのコンセプト

まず、”掛け調子”と”乗せ調子”の特徴をまとめてみましょう。

 

●掛け調子

繊細でライトパワーのティップとしっかりとしたパワーをもったベリー&バットの組み合わせ。メリハリのあるファストテーパー(先調子)。



●乗せ調子

荷重に合わせてベンディング(曲がり)が移行するスローテーパー/モデレートテーパー(胴調子)。ロッドの張りを抑え、全体のパワーで受け止める。

 

*この2つの表現はロッドの特徴を言い表した表現で、明確な規定や基準値があるわけではありません。

いわゆる、ファストテーパー(先調子)とスローテーパー/モデレートテーパー(胴調子)に分かれていますが、調子だけで”掛け調子”と”乗せ調子”を分類しているわけではありません。曲がり方や、どれくらいの荷重からパワーが出始めるのかも重要になります。

 

ティップ/ベリー/バットのパワーギャップを活かした掛け調子

ここからはHSシリーズと VCMシリーズの同レングスのモデルを比較して進めていきましょう。(同レングス/同パワー設定は無い為、近いパワーレンジのモデルで比較しています)

まずBINBIN STICK BS-C69L-HSは全長6.9ft、ライトパワーでHSシリーズの中でも最も標準となるモデルです。

100g/300g/500gの荷重をかけたベンディングカーブの図をご覧いただくと、まずティップがスムースに入っています。これは小さなショートバイトもティップに反映させる優れた目感度と共に食い込ませて掛ける掛け調子コンセプトの特徴です。(後に説明するVCMシリーズと比較していただくと更に良くわかります)

 

300g、500gと荷重が増えるにつれ、先端のティップは入りきっているものの、中間のベリーがしっかり受けてパワーを生みだし、さらに手元のバットは曲がりきらずに残っています。これによりソフトなティップで食い込ませた後に、フッキングからファイトはベリーからバットのパワーを活かして大鯛に負けないファイトを可能にしています。

 

さらにこのベンディングカーブは荷重に合わせて徐々に曲がっていくのが特徴です。パワーを必要とするならベリーとバットを強靭にすればいいのでは?という考え方もありますが、特定の部分で極端なパワーの差が生まれてしまうとそこに負荷が集中してしまい、ファイト中の身切れや鈎が外れてしまうバレの原因になったり、時にはロッド破損に繋がる可能性もあります。強すぎず、弱すぎない適度なテンションを保ちながら大鯛のパワーファイトを散らして受け止める設計こそ、掛け調子の重要なポイントのひとつです。

 

しなやかさと太いトルクで大鯛をあしらう”乗せ調子”

もう一方の乗せ調子の代表であるVCMシリーズからは、同レングスの6.9ft設定であるBINBIN STICK BS-C69UL-VCMを例に説明しましょう。

パワー表記こそ先に解説したBINBIN STICK BS-C69L-HSより1つ下のウルトラライトパワーですが、しなやかなスローテーパー/モデレートテーパー(胴調子)に低弾性のグラスコンポジット素材(グラスとカーボンの混合)を使用したブランクにより荷重に合わせて曲がりが可変するもので、同レングスで近いパワー設定であってもロッドの特性は全く異なります。

 

100g/300g/500gの荷重をかけたベンディングを見ると、100g荷重ではHSシリーズのBS-C69L-HSより先端のティップは曲がっていません。これは乗せ調子のVCMシリーズの特徴である全体で荷重を受けて曲がっていく設計によるもので、300g、500gと荷重が増えるに連れて曲がりはじめの位置が手元側(バット)に可変するからです。

このブランク全体の曲がりから絞り出されるトルクフルなパワーこそ乗せ調子の特徴であり、低弾性のしなやかさを活かして食い込ませてから巻き合わせでフッキングに持ち込むために必要不可欠な要素といえるでしょう。

この様に異なる特徴をもった”掛け調子”と”乗せ調子”ですが、どちらが優れているというものではなく、フィールドや状況にあわせて使い分けることで、ロッド自身が仕事をして鯛を掛ける作業が格段に簡単にすることが可能です。ぜひロッド選びのひとつの基準としてご活用ください。