Kドラゴンのウガンダ釣行記

プロのSNSなどで時々登場するジャッカルの社員であり、カメラマンであるKドラゴン。そんな彼のもう一つの顔は「怪魚ハンター」。

今回、G.Wを利用して異国での釣りを堪能してきたKドラゴンに、釣行記を寄稿してもらった。

日本から飛行機を乗り継ぐことおよそ20時間。

長い旅路の果てに到着したのは東アフリカに位置するウガンダ共和国。日本人に馴染みのない国で「ウガンダ」と聞いてもピンと来る人は少ないだろう。ウガンダはアフリカ最大の湖水面積を誇るヴィクトリア湖に接し、豊富な水源と緑豊かな大地が広がることから「アフリカの真珠」「緑の国ウガンダ」とも呼ばれ、希少種を含む様々な野生動物が生息している。



今回、ウガンダに訪れた目的はただ一つ。ナイルパーチという大型淡水魚を釣り上げる為だ。ナイルパーチはアフリカ大陸の河川や湖、汽水域に分布している大型の淡水魚で、銀色に輝く潜水艦のような巨体は、これまで多くの釣り人を魅了してきた。自分もナイルパーチに憧れた一人で大学生時代にエジプトで釣り上げたことがあったが、今回狙うサイズは1メートル50センチオーバーの超大型サイズ。ウガンダ釣行はモンスターサイズを釣り上げる為のリベンジマッチとなる。


ウガンダのエンデベ国際空港に到着し、車を少し走らせると、そこはアフリカ独特の世界が広がっていた。舗装されていない茶褐色の道が続き、山積みになった果物や野菜が路上で大量に売られていた。

街中はとにかく車が多く大渋滞。ウガンダを走る車の殆どは日本の中古車で少し親近感が湧いた。この時すでにワクワクした感情が止まらなくなっていた。この雑然たる街の雰囲気と賑わいは海外に来たという実感を掻き立て、ここから最高の旅がスタートした。

自然の力強さに圧倒される

今回、訪れた場所は”マーチソンフォールズ”というナイル川の滝だ。川幅約100mのナイル川が僅か6mまで一気に狭められ、落差約40mの高さを凄まじい勢いと轟音で流れ落ちていく。滝壺の流れは非常に速く、こんな場所に生息する魚がいるのだろうかと思ってしまうほどだ。


また、このエリア一帯は多くの野生動物が生息している。カバやアフリカゾウ、ナイルワニ、バッファロー、水鳥などの様々な生き物が姿を見せてくれた。気が付けば子供の頃にテレビで見ていた野生の世界が目の前に広がっていた。アルミボートで最上流部まで行き、そこからはガイドと共に道なき崖を降りていく。釣り竿を持ちながらアップダウンの激しい崖を降りるのは、それだけで体力を消耗する。

激流に潜むもの

やっとの思いでポイントに到着したが、滝壺付近は病原体を持つ、ツェツェバエが多く飛んでいるので噛まれないよう注意が必要だ。目の前を流れるマーチソンフォールズの圧倒的な存在感に気圧されながら、流れが緩やかなエリアにディープダイバーのビッグミノーを結んでキャストした。ずっと憧れ続けていたマーチソンフォールズで釣りが出来ているという事だけで幸せな気分になった。


無心でキャストを続けていると、ロッドの重みが一瞬ふっと軽くなった。ナイルパーチだと確信して瞬時にアワセを入れた直後、ロッドが物凄い勢いで曲がった。魚の大きさからも激流に乗られたら一巻の終わり。流れに乗らないよう慎重にファイトするが、魚もなかなか諦めてくれない。ファイトを続けていると濁流の中から銀色に輝くナイルパーチが姿を見せた。カッコよすぎる魚体に感無量。尾鰭が切れていたが、激流の中で懸命に生き抜いてきた証だろう。

求めるは最大級の”ウガンダモンスター”

この一匹を釣り上げた後、生餌を使用したライブベイトフィッシングで更なる大型サイズを狙うことにした。アワカという魚をコーンで釣り上げ、針にセットしたら、ナイルパーチが溜まりそうなエリアまでアルミボートを移動させて生餌を投入する。カバの視線を気にしながら、炎天下の中、ひたすらアタリを待った。しかし、そう簡単に上手くいく訳もなく、何度もポイントを移動して生餌を投入する。

休憩無しで釣りを続けていたので、睡魔に襲われ少しウトウトしていると、突然ドラグ音が周囲に鳴り響いた。とてつもない勢いでラインが引き出されて行く。しかしすぐには合わせない。生餌を完全に飲み込むまでタイミングを伺う。そしてドラグを一気に締めてアワセを入れる。その直後、ズッシリとした強烈な重みがロッド全体に圧し掛かった。あまりの大きさにアルミボートが魚に引っ張られていく。慎重にファイトを続けていると、想像していたサイズを遥かに上回るナイルパーチが水面を割った。デカい、デカすぎる。長いファイトの末、ようやくアルミボートまで巨体を寄せることが出来た。


しかし、ここからが一苦労。重すぎてアルミボートに上げることが出来ない。ガイドと共にナイルパーチの口を掴んで、息を合わせてアルミボートにズリ上げた。


ガイドと握手し、思わずその場に座り込んだ。この瞬間を味わう為にアフリカまでやってきたのだ。

全長1メートル60センチ 重量80kgオーバー


全長1メートル60センチ。80キロオーバーのモンスターサイズ。数年間ずっと思い描いていた光景が目の前にあった。これだから釣りは止められない。

自分にとって人生の最高の楽しみ、それは世界中に生息する魚の数だけ存在している。まだまだ多くの感動を与えてくれる魚は世界中に沢山居るはずだ。次はどんな魚を狙いに行こうか。